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中村病院

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中村 隆 院長
インタビュー
中村 隆 院長 ナカムラ タカシ
TAKASHI NAKAMURA
中村病院
生年月日:1950年11月12日
出身地:神奈川県
血液型:A型
趣味・特技:山登り
好きな本・愛読書:加賀 乙彦、帚木 蓬生
好きな映画:モーターサイクル・ダイアリーズ、星の旅人たち
好きな言葉・座右の銘:天上大風
好きな音楽・アーティスト:桑田圭祐
好きな場所・観光地:ネパール
■この道を志したきっかけや現在に至るまでの経緯をお聞かせください。
私は自然が好きで、小さい頃は動物のドキュメンタリーを撮ってみたいとか、自然科学を扱う博物館に勤務したいとか、そんなことを考えていました。それが「医者になろう」と考えるようになったのはは中学2年生の時だったかと思います。医師である父の診療している姿を見て、「やらないといけないのかな」と思ってしまったんです(笑)。
大学では一般外科に籍を置き、様々な手術を学びました。この病院に戻ってきたのは28年ほど前のことで、3年前(2009年)に父が亡くなるまでは一緒に診療に携わっていました。
『中村病院』は昭和31年(1956年)に墨田区八広で開院しました。「救急から療養までの一貫した医療サービス」をモットーに地域医療の向上に努めていきたいと考えています。

中村 隆 院長 中村 隆 院長

■『中村病院』のコンセプトをお聞かせください。
この地域にお住まいのすべての方の、すべての疾患をくまなく診ていくということを信条としています。「これしか診れない」というのではなく、まずはあらゆる病気を診させていただき、その後に各科の専門性を活かしてくという形です。
その総合診療を支えるのが各種の専門外来ということになり、循環器、呼吸器、ペインクリニック、肛門科、等々がこれにあたります。私は総合外科を担当していますが、肛門科についてご説明しますと、この科の疾患として代表的なものが大腸がんであり、それから痔ということになります。
痔は日本人の実に3分の1の方が罹っていると言われています。この痔には「裂肛」「痔ろう」「痔核」といった種類があり、最も多いのが「痔核」となります。「痔核」は保存的療法が基本となりますが、日常生活に支障をきたす場合には時に手術という措置が必要になります。

■療養病棟の役割についてお聞かせください。
中村 隆 院長高齢化社会の進展への対応や患者さんのQOL(生活の質)の向上が求められる時代の変化を見据え、『中村病院』では平成11年(1999年)に療養病棟を開設しました。
療養病棟の役割は、例えば脳梗塞の患者さんが急性期のリハビリを終えて回復期のリハビリが必要となった時、一般病棟から一旦、療養病棟に移動していただき、社会復帰する前の段階での療養介護とリハビリを担うものです。病院からご自宅に帰られる前のワンクッションといったところですね。
療養難民という言葉をご存知でしょうか。脳梗塞が起こり、2週間から3週間の急性期のリハビリが終了したとしても、その段階でご自宅にお帰りいただくのは無理が生じます。これを解決するのが療養病棟の存在であり、当院ではケア・ミックスという考え方のもと、運営をおこなっています。

■胃ろうについてお考えを述べていただけますか?
病気のために口から食事を摂取出来ない方が、栄養を補給する方法の1つとして胃ろうがあります。胃ろうは、内視鏡を用い、お腹から胃に通じる小さな穴を開け、ここにカテーテルを通して栄養剤やお薬を注入するものです。
これは昨今、賛否が話題になっておりますが、患者さんのご家族から「胃ろうはイヤです」との意見を伺うことがあります。現場に携わっている立場として正直なところを申し上げますと、ここには胃ろうという処置に対する一種の偏見があるのではないかと感じています。
脳梗塞、脳出血後の嚥下障害、誤嚥性肺炎をくり返し 入院される方の胃ろう処置は必要なものと考えています。
病院からそれまで暮らされていた施設に戻る際、栄養を摂る手段としては胃ろうが最も受け入れやすい方法です。他に鼻から胃に管を通す経鼻胃管という方法もありますが、これは施設の体制が整ってない場合、拒否されることが多いというのが現状なんですね。
もちろん、食べれるようになってくれれば、それに越したことはありません。当院でも嚥下障害用の食事にトロミ食等を用意したり、ソフト食を開発するなど様々な工夫をしていますが、それでいてなお、胃ろうを必要とされる方がいらっしゃるのです。
患者さんにとって、ご家族にとって最良の医療とは何か。そのことを肝に銘じて日々の診療に取り組まなければならないと考えています。

■最後に地域の皆様へメッセージをお願い致します。
地域の病院として、患者さんのニーズに合わせ、あらゆる病気を診るという姿勢が最も肝心なことだと考えています。その上でまずは患者さんの訴えに耳を傾け、その方が何を一番望んでおられるかということの把握に努めていきたいと思っています。
当院ではセカンドオピニオン、サードオピニオンのご相談にも応じています。お身体のことで何か不安なことやお悩みがございましたらお気軽にお訪ねください。患者さんに「行ってみたい、かかってみたい」と思っていただけるような病院でありたいと考えています。

※上記記事は2012.12に取材したものです。
情報時間の経過による変化などがございます事をご了承ください。


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